“見尽”の読み方と例文
旧字:見盡
読み方割合
みつく100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
こんな所に住んでご城下だなどと威張いばってる人間は可哀想かわいそうなものだと考えながらくると、いつしか山城屋の前に出た。広いようでも狭いものだ。これで大抵たいてい見尽みつくしたのだろう。
坊っちゃん (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
僕はあらゆる醜悪なものを見せつけられた。その堪え難い苦痛が三年も続いた。僕が家庭を離れたく思った一半いっぱんの理由は、実はこれなのだ。僕は女というものの汚さを見尽みつくした。
孤島の鬼 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)