“裾野陣”の読み方と例文
読み方割合
すそのじん100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
なんじのようなうすのろを、いくさの用に立てようとしたのが半助の大失策だいしっさく、ご当家とうけの軍勢が裾野陣すそのじんへくりだすときににあってこそ、鷲もご用に立つとおもって申したのだ。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
いっぽう、あやしげな親船おやぶねを逃げだした鼻かけ卜斎ぼくさい八風斎はっぷうさい。たちまち加賀かが美川みかわヶ浜に上陸して、陸路越前えちぜんきたしょうへ帰りつき、主人勝家かついえに、裾野陣すそのじんのありさまを残りなく復命した。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
裾野陣すそのじんの大評議をした各将は、待ちもうけていた菊池半助を、地理の案内役として先陣にくわえ、全軍犬巻峠いぬまきとうげけんをこえて、富士河原ふじがわらを乗りわたし、天子てんしたけのふもとから南裾野みなみすそのへかけて
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)