被物おほひ)” の例文
彼は造られていまだ程なきたゞひとりの女なるに、天地あめつち神にしたがへるころ、被物おほひの下に、しのびてとゞまることをせざりき
神曲:02 浄火 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
讀者よ、いざ目を鋭くしてまことを見よ、そは被物おほひはげに今いと薄く、内部うちをうかがふこと容易なればなり 一九—二一
神曲:02 浄火 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
堅き被物おほひを目よりあげて涙再び凍らぬまに我胸にあふるゝ憂ひを少しく洩すことをえしめよ 一一二—一一四
神曲:01 地獄 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
そははじめの涙凝塊かたまりとなりてあたかも玻璃の被物おほひの如く眉の下なる杯を滿たせばなり 九七—九九
神曲:01 地獄 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)