被來いらしつ)” の例文
新字:被来
『ハ、何にも……然う/\、先刻さつき靜子さんがお出でになつて、アノ、兄樣もお歸省かへりになつたから先生に遊びに被來いらしつて下さる樣にツて。』
鳥影 (旧字旧仮名) / 石川啄木(著)
『え、被來いらしつてよ。』と言つた顏は心持赧かつた。『それに、今日は三十日ですから少し月末の調べ物があつて……。』と何やら辯疏いひわけらしく言ひながら、下駄を脱いで
鳥影 (旧字旧仮名) / 石川啄木(著)
『アラ今日被來いらしつたの。明日かと思つたら。』と、靜子は吉野に會釋して怡々いそ/\下女の後から出て行く。
鳥影 (旧字旧仮名) / 石川啄木(著)