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衽
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おくみ
ふりがな文庫
“
衽
(
おくみ
)” の例文
「それそれその
衽
(
おくみ
)
は四寸にしてこう返して、イイエそうじゃありません、こっちよこしなさい、
二十歳
(
はたち
)
にもなッて、お嫁さまもよくできた、へへへへ」
小説 不如帰
(新字新仮名)
/
徳冨蘆花
(著)
袖付や
衽
(
おくみ
)
の皺が、苔でも置いたようなしっとりした
青味
(
あおみ
)
の
谷
(
たに
)
をつくって、いうにいえないいい味わい。……
姦(かしまし)
(新字新仮名)
/
久生十蘭
(著)
お夏は
衽
(
おくみ
)
を取って揃えると、腰から乳の下に下〆を無造作にぐるぐる巻、あてがってくれる帯をして、袖を上へ投げて肩にかけた。附添の
婦人
(
おんな
)
は
衝
(
つ
)
と立って
背後
(
うしろ
)
へ廻る。
三枚続
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
五年生の教室は川っぷちに新らしく
建
(
た
)
った校舎のとっつきであった。川にむかった窓からのぞくと、
衽
(
おくみ
)
のような形の、せまい三角地をはさんで、高い
石垣
(
いしがき
)
は
川床
(
かわどこ
)
まで直角に築かれていた。
二十四の瞳
(新字新仮名)
/
壺井栄
(著)
衽
漢検1級
部首:⾐
9画
“衽”を含む語句
左衽
衽先
右衽
衽下
衽前