行道ゆくみち)” の例文
たゞひとりの淑女あり、歌をうたひて歩みつゝ、その行道ゆくみちをこと/″\くいろどれる花また花を摘みゐたり 四〇—四二
神曲:02 浄火 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
これ矢立やたての初めとして行道ゆくみちなほすゝまず。人々は途中に立ちならびて、後かげの見ゆるまではと見送るなるべし。
桜の実の熟する時 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
へだちたり吉兵衞は御勘定部屋より金方の役所へ行道ゆくみちにてくだんの書付を出し見るに〆高しめだか金四十七兩二分と有しかばひそかこしより矢立やたてを取出し人なきをうかゞひ四十の四のの上へ一畫いちくわく
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)