“血肥”の読み方と例文
読み方割合
ちぶと100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
旅団参謀は血肥ちぶとりの顔に、多少の失望を浮べたまま、通訳に質問の意を伝えた。通訳は退屈たいくつあらわさないため、わざと声に力を入れた。
将軍 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
みにくいほど血肥ちぶとりな、肉感的な、そしてヒステリカルに涙もろ渡井わたらいという十六になる女の生徒が、きたない手拭を眼にあてあて聞いていたが、突然教室じゅうに聞こえわたるような啜泣すすりなきをやり始めた。
星座 (新字新仮名) / 有島武郎(著)