“虫喰(むしく)” の例文
旧字:蟲喰
ところが次の日虔十は納屋で虫喰(むしく)い大豆(まめ)を拾っていましたら林の方でそれはそれは大さわぎが聞えました。
虔十公園林 (新字新仮名) / 宮沢賢治(著)
人声が賑(にぎ)やかなので、往って見ると、久(ひさ)さんの家は何時(いつ)の間にか解き崩(くず)されて、煤(すす)けた梁(はり)や虫喰(むしく)った柱、黒光りする大黒柱、屋根裏の煤竹(すすたけ)、それ/″\類(るい)を分って積まれてある。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎、徳冨蘆花(著)
骨と皮ばかりの青黒く乾(ひ)からびた身体を、羊羹(ようかん)色になった破れ御衣(ごろも)に包んで、髯だらけの顔、虫喰(むしく)い頭、陽に焦(や)けて思いおくところなく真っ黒になった顔を少し阿呆(あほ)たらしく挙げて