虚事うそ)” の例文
父にも母にも世の中のすべてのものにも自分はどうかして見放されてしまったのだ。親切らしくいってくれる人はみんな自分に虚事うそをしているのだ。
或る女:2(後編) (新字新仮名) / 有島武郎(著)
川地のまなこはキラリ輝けり「ぢや、吾妻、今日こんにちまで報告した彼奴きやつの秘密は、虚事うそだと云ふのか」
火の柱 (新字旧仮名) / 木下尚江(著)