藕糸孔中ぐうしこうちゅう)” の例文
むか阿修羅あしゅら帝釈天たいしゃくてんと戦って敗れたときは、八万四千の眷属けんぞくを領して藕糸孔中ぐうしこうちゅうってかくれたとある。維摩ゆいまが方丈の室に法を聴ける大衆は千か万かその数を忘れた。
一夜 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
この「ガ」が、藕糸孔中ぐうしこうちゅう蚊睫ぶんしょうの間にも這入はいりそうなこの眇然びょうぜんたる一小「ガ」が、眼のうちの星よりも邪魔になり、地平線上に現われた砲車一片の雲よりもおそろしい。
浮雲 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)