“藕糸孔中”の読み方と例文
読み方割合
ぐうしこうちゅう100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
むか阿修羅あしゅら帝釈天たいしゃくてんと戦って敗れたときは、八万四千の眷属けんぞくを領して藕糸孔中ぐうしこうちゅうってかくれたとある。維摩ゆいまが方丈の室に法を聴ける大衆は千か万かその数を忘れた。
一夜 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
この「ガ」が、藕糸孔中ぐうしこうちゅう蚊睫ぶんしょうの間にも這入はいりそうなこの眇然びょうぜんたる一小「ガ」が、眼のうちの星よりも邪魔になり、地平線上に現われた砲車一片の雲よりもおそろしい。
浮雲 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)