“薩艦”の読み方と例文
読み方割合
さつかん100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
半刻はんときほどつ。再び喇叭が鳴る。そして薩艦さつかん春日丸から下船した青漆塗せいしつぬ長柄ながえかごが五挺、燃えさかる篝火と雪明りの中を、埠頭の方から、ものものしく歩いて来る。
松のや露八 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
薩艦さつかん春日丸は、衛兵一百人と、五藩の警士をのせて、維新の凱歌がいかをのせながら、その途中、当然な儀礼として、五卿が一時かくまわれていた長州の土をふんだのであった。
松のや露八 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
文末に「松菊生しょうぎくせい」と署名して、宛名あてなは、薩艦さつかん、大山格之助殿——。
松のや露八 (新字新仮名) / 吉川英治(著)