“青漆塗”の読み方と例文
読み方割合
せいしつぬ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
半刻はんときほどつ。再び喇叭が鳴る。そして薩艦さつかん春日丸から下船した青漆塗せいしつぬ長柄ながえかごが五挺、燃えさかる篝火と雪明りの中を、埠頭の方から、ものものしく歩いて来る。
松のや露八 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
そこの古いお厨子ずし青漆塗せいしつぬりで玉虫貝たまむしがいぎ出しであったかと思う、その厨子の前へ、朝に夕に眉目みめのいやしくない老婆が、合掌する、不思議はない、御先祖を拝むのだ。
鳴門秘帖:05 剣山の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)