“薄鼠色”の読み方と例文
読み方割合
うすねずみいろ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
八つ頃から空は次第に薄鼠色うすねずみいろになつて来て、陰鬱いんうつな、人の頭を押さへ附けるやうな気分が市中を支配してゐる。
大塩平八郎 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
つかねて降る驟雨しゅううしゃくする女がオヤ失礼と軽く出るに俊雄はただもじもじとはしも取らずお銚子ちょうしの代り目と出て行く後影を見澄まし洗濯はこの間と怪しげなる薄鼠色うすねずみいろくりのきんとんを
かくれんぼ (新字新仮名) / 斎藤緑雨(著)
薄鼠色うすねずみいろの着物の長くひいたすそにはやはり月見草が美しく染め出されていた。
花物語 (新字新仮名) / 寺田寅彦(著)