“薄茫乎”の読み方と例文
読み方割合
うすぼんやり100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
内部からはいと答える四十女らしい者の婀娜あだめいた声が聞えて来、夫迄消えていた軒灯にぽっと灯が這入りまして、私達の立って居る所が薄茫乎うすぼんやりと明るくなりました。
陳情書 (新字新仮名) / 西尾正(著)
この町のにぎやかな店々のかっと明るいはてを、縦筋たてすじに暗くくぎった一条ひとすじみちを隔てて、数百すひゃく燈火ともしび織目おりめから抜出ぬけだしたような薄茫乎うすぼんやりとして灰色のくま暗夜やみただよう、まばらな人立ひとだちを前に控えて
国貞えがく (新字新仮名) / 泉鏡花(著)