“蒸炉”の読み方と例文
読み方割合
むしろ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
蒸炉むしろ焚口たきぐち櫨滓はぜかすを放りこんだり、蝋油の固まったのを鉢からおこしたり、干場一面の真っ白な蝋粉に杉葉で打水をしたりする男衆や女衆にまじって、覚束おぼつかない手伝いをするのも
次郎物語:01 第一部 (新字新仮名) / 下村湖人(著)
ろう小屋の蒸炉むしろには、火がごうごうと燃えていた。従兄弟たちは、そのまえに行くと、めいめいに火かきや棒ぎれをにぎって、さきを争うように、炉口ろぐちにうずたかくなっている蝋灰をかきおこしはじめた。
次郎物語:02 第二部 (新字新仮名) / 下村湖人(著)