とげ)” の例文
いかに切り開いても切り開いても、幾重の荊棘と毒草とが重なり合つて行く手をとざし、動くことはます/\そのとげと毒とに傷害されることになつた。
天国の記録 (旧字旧仮名) / 下村千秋(著)
言う。貴様、少うし腰も低くなって、気位きぐらいもだんだんと折れて来たと思ったらじきに今のようなとげを出すな。いくら荊を出したとて、もう貴様等ごときせ旗本の天下は廻って来んぞ
山県有朋の靴 (新字新仮名) / 佐々木味津三(著)