茶蘼やまぶき)” の例文
朧月おぼろづきけている。——夜はまだ明けず、雲も地上も、どことなく薄明るかった。庭前を見れば、海棠かいどうは夜露をふくみ、茶蘼やまぶき夜靄よもやにうなれている。
三国志:03 群星の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
茶蘼やまぶきの花の乱れ咲いている池畔へかがみこんで、きょうの酒をみな吐いてしまった。
三国志:03 群星の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)