茶帛紗ちゃぶくさ)” の例文
風呂先で囲った茶釜ちゃがまの前に、端麗たんれいに坐っていた。茄子色なすいろ茶帛紗ちゃぶくさに名器をのせ、やがて楚々そそと歩んで、内匠頭の前へ茶わんを置いた。そして彼の視線と共に、廂越ひさしごしのあおい空に見入った。
新編忠臣蔵 (新字新仮名) / 吉川英治(著)