茅蜩ひぐらし)” の例文
小禽のこごえるやうなもそれに交る。そのなかから、ひと色、かなかなかな、——茅蜩ひぐらしのこゑ。……真冬の雪の夜に、はてな、それは雪を透して、脳の芯に、きりもみをいれるほどにつんと澄んで鳴る。
(新字旧仮名) / 高祖保(著)
森にひびき鳴けるかはづを梅雨早やも茅蜩ひぐらしの声のきざむかと聴く
黒檜 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
曇り空日暮もよほす雨のまを茅蜩ひぐらしのこゑの立ちきそふめり
白南風 (旧字旧仮名) / 北原白秋(著)
茅蜩ひぐらしが眼ざめる 軈て わたしが眼ざめる
独楽 (新字旧仮名) / 高祖保(著)
曇り空日暮もよほす雨のまを茅蜩ひぐらしのこゑの立ちきそふめり
白南風 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
茅蜩ひぐらしは たち罩めたあけの靄のなかで
独楽 (新字旧仮名) / 高祖保(著)
樂しみと雲は眺むる夕かげを茅蜩ひぐらしのこゑの亂れ立ちつつ
白南風 (旧字旧仮名) / 北原白秋(著)
楽しみと雲は眺むる夕かげを茅蜩ひぐらしのこゑの乱れ立ちつつ
白南風 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
茅蜩ひぐらしのこの日啼きそめ山方やまかたやまだゆふあは合歓ねむのふさ花
黒檜 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
茅蜩ひぐらし合歓ねむの夕花咲きそむる山方やまかたにして気色けしき添ひつつ
黒檜 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)