苛酷いらひど)” の例文
水にはかど無けれども氷には稜ある道理で、恐ろしい鋭さと固さとを以て、或點に對しては嚴しくもまた苛酷いらひどく強く働くものである。
努力論 (旧字旧仮名) / 幸田露伴(著)
ややもすれば年老としおいて女の役の無くなるころのぞむと奇妙きみょうにも心状こころ焦躁じれたり苛酷いらひどくなったりしたがるものであるから、この女もまたそれの時に臨んでいたせいででもあろうか
雁坂越 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)