艴然ふつぜん)” の例文
宮部たわむれて曰く、「君何ぞそれ商骨にむ、一にここに到る」と。彼れ艴然ふつぜん刀柄とうへいして曰く、「何ぞ我を侮辱するや」と。
吉田松陰 (新字新仮名) / 徳富蘇峰(著)
御広間おひろま敷居しきいの内外を争い、御目付部屋おめつけべや御記録ごきろくおもいこがし、艴然ふつぜんとして怒り莞爾かんじとして笑いしその有様ありさまを回想すれば、まさにこれ火打箱ひうちばこすみ屈伸くっしんして一場の夢を見たるのみ。
旧藩情 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)