“艣”の読み方と例文
読み方割合
100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
舟人はを棄てゝ、手もて水をかき、われ等は身を舟中に横へしに、ララは屏息へいそくしてきびしく我手を握りつ。暫しありて、舟は大穹窿の内に入りぬ。
僕の乗った舟を漕いでいる四十恰好がっこうの船頭は、手垢てあかによごれた根附ねつけ牙彫げぼりのような顔に、極めて真面目まじめな表情を見せて、器械的に手足を動かしてあやつっている。
百物語 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
突然韃靼人だつたんじんが何やら聞き付けました。一体韃靼人といふ奴は、耳のさとい人間です。そこでわたくしも気を付けて聞いて見ました。どうも耳に漕いで来るの音が聞えるやうです。