至重しちょう)” の例文
故に今かりに古人の言に従って孝を百行の本とするも、その孝徳を発生せしむるの根本は、夫婦の徳心に胚胎はいたいするものといわざるを得ず。男女の関係は人生に至大しだい至重しちょうの事なり。
日本男子論 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
あるいは血をもそそがざるべからざる至重しちょうの責任も、その収入によりて難なく果たされき。
義血侠血 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)