腐臭ふしゅう)” の例文
双方の死骸は、街路に横たわり、溝をのぞけば溝も腐臭ふしゅう。木陰にはいれば木陰にも腐臭。——そこに淋しき草の花は咲き、あぶがうなり、馬蠅うまばえが飛んでいた。
三国志:04 草莽の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
どの点がそうだと指摘は出来ないが、腐臭ふしゅうのようにかぎわけられた。
桜島 (新字新仮名) / 梅崎春生(著)
供御くごの食物なども、実にひどいもので、膳がくれば、必ず腐臭ふしゅうがともなっていた。
三国志:03 群星の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)