ふや)” の例文
それで、村の入口に入るや否や、吠えかゝる痩犬を半分無意識に怕い顏をして睨み乍ら、ふやけた樣な頭を搾り、あらん限りの智慧と勇氣を集めて、「兎も角も、宿を見附るこつた。」と決心した。
赤痢 (旧字旧仮名) / 石川啄木(著)
それで、村の入口に入るや否や、吠えかかる痩犬を半分無意識にこはい顔をして睨み乍ら、ふやけた様な頭脳あたまを搾り、有らん限りの智慧と勇気を集中あつめて、「兎も角も、宿を見付けるこつた。」と決心した。
赤痢 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)