肩上かたあ)” の例文
結婚けっこんして何日目かに「いったい、君の年はいくつなの」といてみておどろいた事であったが、二十三さいだと云うのに、まだ肩上かたあげをした長閑のどかなところがあった。
魚の序文 (新字新仮名) / 林芙美子(著)
公園、カフェ、ステエション——それ等はいずれも気の弱い彼等に当惑とうわくを与えるばかりだった。殊に肩上かたあげをおろしたばかりの三重子は当惑以上に思ったかも知れない。
早春 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)