耶蘇教やそけう)” の例文
二人比丘尼ににんびくにの作者鈴木正三すずきしやうざう、その耶蘇教やそけう弁斥べんせきの書に題して破鬼理死端はきりしたんと云ふ。また悪意ある戯訓の一例たるべし。(二月二日)
おもフニ日本貴族ノコノ傲慢ナル風習ヲ改メシムルノ道ハ、耶蘇教やそけうノ恩沢ヲコレニ蒙ラシムルノ外アルベカラズ
大菩薩峠:24 流転の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
批評も小説も新躰詩も何でも巧者じやうずで某新聞に文芸欄を担任する荒尾あらを角也かくなり耶蘇教やそけうの坊さんだとかいふアーメン臭い神野かみの霜兵衛しもべゑ、京都の公卿伯爵の公達きんだち鍋小路なべこうぢ行平ゆきひら——斯ういふ人達だよ
犬物語 (新字旧仮名) / 内田魯庵(著)
必竟ひつきやう人々の思做おもひなし次第にて、苦とも樂とも見らるゝが自然の本相なり。此故に造化の作用を解釋するに、彼宿命教の旨を以てするも解し得べく、又耶蘇教やそけうの旨を以てするも解し得べし。
柵草紙の山房論文 (旧字旧仮名) / 森鴎外(著)