翺翔こうしょう)” の例文
その上に世を推移おしうつる世才にけているから、硯友社という小さい天地にばかり跼蹐きょくせきしないで、早くから広い世間に飛出して翺翔こうしょうしていた。
脱公が都へし環さるるに及んで、友仁もいっしょに往って朝廷に仕え、館閣を践歴し、遂に省部に翺翔こうしょうするようになった。
富貴発跡司志 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
(沖縄群島のような風の強い所には高く高く天にまで舞い昇るような雲雀は一匹も翺翔こうしょうしていない。)
セントピーターの寺院においてその祭壇の傍をば翺翔こうしょうするを得たりしにあらずや。
将来の日本:04 将来の日本 (新字新仮名) / 徳富蘇峰(著)
不断は空想が大胆な翺翔こうしょうほしいままにして、640
それ以外に何時いつかは俗吏の圏内を脱して自由の天地に翺翔こうしょうしようとするかねての志望が幇助てつだっていた。
二葉亭四迷の一生 (新字新仮名) / 内田魯庵(著)