“翠蓋”の読み方と例文
読み方割合
すいがい100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
落ち口の大きな岩の上に腰を下して、後れた人達を待ち合した、一むらの虎杖が背後からてんでに翠蓋すいがいかざして、涼しい蔭を作って呉れる。
黒部川奥の山旅 (新字新仮名) / 木暮理太郎(著)
松は墓標の上に翠蓋すいがいをかざして、黄ばみあからめる桜の落ち葉点々としてこれをめぐり、近ごろ立てしと覚ゆる卒塔婆そとば簇々ぞくぞくとしてこれをまもりぬ。
小説 不如帰  (新字新仮名) / 徳冨蘆花(著)
河原を斜に翠蓋すいがいを拡げて、其間から雪渓の続きが白くチラチラ光る、体までがそっちの方へすっと持って行かれそうだ。
黒部川奥の山旅 (新字新仮名) / 木暮理太郎(著)