ほそ)” の例文
王を二尺左に離れて、床几しょうぎの上に、ほそき指を組み合せて、ひざより下は長きもすそにかくれてくつのありかさえ定かならず。
薤露行 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
拇指の腸處わたどころの細紋が見え、指の木賊條とくさすぢの縱のほそいのが見え、漸く指頭の渦卷や流れすぢの見ゆるに至るまで、次第次第に夜が明け放るゝに及び、やがて日がさし昇るに及ぶ
努力論 (旧字旧仮名) / 幸田露伴(著)
くくと啼きころころと繼ぐかはづのこゑほそき月夜のものとし聽きゐる
白南風 (旧字旧仮名) / 北原白秋(著)
くくと啼きころころと継ぐかはづのこゑほそき月夜のものとし聴きゐる
白南風 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
ほそくのみ月の見え來る短夜みじかよをまだ最中さなかなり落ちしきるもの
白南風 (旧字旧仮名) / 北原白秋(著)
ほそくのみ月の見え来る短夜みじかよをまだ最中さなかなり落ちしきるもの
白南風 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)