緋威ひをどし)” の例文
削るのかんなかんなとをんなとおん近きもこれまた自然の道理なり緋威ひをどしの鎧とめかし込み艶福がるといづれ仕舞しまひは深田へ馬を
木曽道中記 (旧字旧仮名) / 饗庭篁村(著)
左れば今日無用の物も明日其無用たらざるを知る可らず。試に今の書畫骨董を見よ。十餘年前は塵埃に埋めて顧る者もなく、緋威ひをどしの鎧一領は其價金二朱と云ふも尚買ふ者なし。
帝室論 (旧字旧仮名) / 福沢諭吉(著)
大和へ行く前に京都の骨董屋で緋威ひをどしの鎧を百両で買ふ約束をしてあつたそうですが、旗挙の期日が迫つて急に京都を飛出したので、金は払はずに其鎧を着たまゝ戦つて死んださうです。