結廻ゆいめぐ)” の例文
一同は早速水茶屋の床几をはなれ、ここにもおい茂る老樹のかげに風流な柴垣を結廻ゆいめぐらした菜飯茶屋の柴折門しおりもんをくぐった。
散柳窓夕栄 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
刑場は竹矢来を結廻ゆいめぐらし、その中に五十本の磔柱を立て並べ、柱の前三尺余り隔てて、たきぎを山の如く積み、見張の役人それぞれ床机しょうぎによって時刻を待ちます。
十字架観音 (新字新仮名) / 野村胡堂(著)