紹巴しょうは)” の例文
老獪ろうかいなる紹巴しょうはは、その時気が付いていたと見え、光秀の敗軍と知るや愛宕山にけつけて、知ると云う字を消して、その上に再び知ると、かいて置いた。
山崎合戦 (新字新仮名) / 菊池寛(著)
熱田神宮は御本地ごほんじ閻魔王宮だなどとおそれ多いことをいう者さえありましたが(紹巴しょうは富士見道記)、これは姥神のもとのお姿を、忘れてしまった人のいうことであります。
日本の伝説 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
「聞いているでしょうとも、連歌れんがのほうでは紹巴しょうはの門で、もう一家いっかを成している人ですから」
宮本武蔵:05 風の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
紹巴しょうは、昌叱などの方々も、めい/\短冊を染められまして、さてかねの鳥居、仁王門をお通りになり、蔵王堂へ御参詣なされ、南朝の皇居のあとをおとぶらいなされましてから、桜ヶ嶽、今熊野
聞書抄:第二盲目物語 (新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)
紹巴しょうはをよんで連歌百韻れんがひゃくいんを催したり、至って無事をたのんでいる——との消息だった。
新書太閤記:03 第三分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
愛宕山の連歌の会では、紹巴しょうは次韻じいんをうけて
茶漬三略 (新字新仮名) / 吉川英治(著)