紅猪口べにちょく)” の例文
片手を添えて、捧げたのは、錦手にしきでの中皿の、半月なりれたのに、小さな口紅三つばかり、うち紫の壺二個ふたつ。……その欠皿も、白魚しらおの指に、紅猪口べにちょくのごとく蒼く輝く。
日本橋 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)