紀路きぢ)” の例文
三月やよひにもなりぬ。金忠、豊雄夫婦にむかひて、都わたりには似るべうもあらねど、二四八さすがに紀路きぢにはまさりぬらんかし。二四九名細なぐはしの吉野は春はいとよき所なり。
紀路きぢはるけし三熊野みくまの
孔雀船 (旧字旧仮名) / 伊良子清白(著)
紀路きぢあまね金風あきかぜ
花守 (旧字旧仮名) / 横瀬夜雨(著)
紀路きぢの山々さばかり高くとも、君が血をもて峯より谷にそそぎくださん。