その精神病院せいしんびょういんには、おんなや、おとこ白痴はくちがうようよしていました。ひるよる見分みわけがつかずに、かれらはいたり、わめいたり、かなしんだり、またこえをたててわらったりしていました。
消えた美しい不思議なにじ (新字新仮名) / 小川未明(著)