粗鬆そしょう)” の例文
従って内部が次第に海綿状に粗鬆そしょうになると同時に膨脹して外側の固結した皮殻に深い亀裂を生じたのではないかという気がする。
(新字新仮名) / 中谷宇吉郎(著)
南宗を脱せんとせしは南宗の粗鬆そしょうなる筆法、狭隘きょうあいなる規模がよく自己の美想を現わすを得ざりしがためならん。
俳人蕪村 (新字新仮名) / 正岡子規(著)
そして、すべてわれわれに快い感覚を与える光音香味の元子は丸くなめらかであり、不快に感ぜらるるものの元子はかどがあり粗鬆そしょうであると考える。暑さと寒さの元子はいずれもとげがある。
ルクレチウスと科学 (新字新仮名) / 寺田寅彦(著)
南宗を脱せんとせしは南宗の粗鬆そしょうなる筆法、狭隘きょうあいなる規模が能く自己の美想を現すを得ざりしがためならん。
俳人蕪村 (新字旧仮名) / 正岡子規(著)