等々力とどろき)” の例文
そして翌年正月に等々力とどろき村の万福寺の住僧がその羽の一を得て之を珍とし、竜鱗菴義端に依頼して之が記を作らしめたと述べてある。
マル及ムレについて (新字新仮名) / 木暮理太郎(著)
岩淵いわぶち等々力とどろきの両人に案内されて、さっきこの広間へはいってきた若い武士を一眼見ると、サッ! と顔いろを変えて峰丹波をふりかえりました。
丹下左膳:02 こけ猿の巻 (新字新仮名) / 林不忘(著)
その山田君の家は玉川等々力とどろき。この前の投弾のとき、山田君の隣組だけは投弾なく、周囲の全隣組に落下した由。
海野十三敗戦日記 (新字新仮名) / 海野十三(著)
少し離れて等々力とどろきの不動、高尾の琵琶びわの滝、その頃は中央線も私設で八王子止り。
明治世相百話 (新字新仮名) / 山本笑月(著)
一丁も歩くと、等々力とどろきから赤岩という多摩川清流の聞こえた釣り場である。
江戸前の釣り (新字新仮名) / 三遊亭金馬(著)
そこから余り遠くない等々力とどろき村の万福寺まんぷくじという寺にも、親鸞しんらん上人の御箸杉という大木が二本あって、それ故に、また杉の御坊とも呼んでおりましたが、二百年以上も前の火事に、その一本は焼け
日本の伝説 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
「この馬は、等々力とどろきへ豆を取りに行く馬でございますが」
大菩薩峠:26 めいろの巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
その音を聞きつけて、次の間から、岩淵達之助いわぶちたつのすけ等々力とどろきないの二人が、あわただしく走りでてきて
丹下左膳:02 こけ猿の巻 (新字新仮名) / 林不忘(著)
丹波につぐ高弟、岩淵達之助いわぶちたつのすけと、等々力とどろきないのふたりが、門ぎわに立ちあらわれました。
丹下左膳:02 こけ猿の巻 (新字新仮名) / 林不忘(著)