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立慶河岸
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りっけいがし
ふりがな文庫
“
立慶河岸
(
りっけいがし
)” の例文
あれからも二度三度、
立慶河岸
(
りっけいがし
)
のお茶屋に上がって、
一節切
(
ひとよぎり
)
の
主
(
ぬし
)
を待つ夜もあったが、とうとうそれきりその
尺八
(
たけ
)
もその影すらも見かけない……。
鳴門秘帖:01 上方の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
もう、いわずもがなのことだが、この
痩形
(
やせがた
)
の美人こそ、去年の秋まで、大阪の
立慶河岸
(
りっけいがし
)
にいた
川長
(
かわちょう
)
の娘お
米
(
よね
)
であった。
鳴門秘帖:03 木曾の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「殊にあなたの宗長流を
立慶河岸
(
りっけいがし
)
で初めて聞いた晩から、もう妙に心をひきずられて……あれから後も、どんなに音色をお
慕
(
した
)
い申していたかしれませぬ」
鳴門秘帖:01 上方の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
だが——あまりよく似た
音色
(
ねいろ
)
でもあった。
立慶河岸
(
りっけいがし
)
を流していたのを、川長の二階で聞いたあの音色。ほんとにソックリな
節廻
(
ふしまわ
)
し、曲もたしかに宗長流の
山千禽
(
やまちどり
)
。
鳴門秘帖:01 上方の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
そして、後ろ姿を並べ、向う側へ斜めに歩いて行ったかと思うと、また足を止めて、
立慶河岸
(
りっけいがし
)
の
埋立辺
(
うめたてへん
)
にたたずみ、まだほかの連れでも待っているようなふうであった。
鳴門秘帖:04 船路の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
▼ もっと見る
お十夜はというと、
立慶河岸
(
りっけいがし
)
からお吉をつけてみようと言いだしたのは彼自身なのに、ここへ来ると、横着に腕ぐみをしたまま、二人の
狼藉
(
ろうぜき
)
へ、むしろ
冷蔑
(
れいべつ
)
な目をくれている。
鳴門秘帖:04 船路の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
ハイ、
立慶河岸
(
りっけいがし
)
のお宅へも道頓堀の芝居へも、大津の叔父さん——なんていったっけ、そうそう、
大津絵師
(
おおつえし
)
の
半斎
(
はんさい
)
か、あそこへ行くとおっしゃっても、宅助やっぱりお供しなけりゃなりませんぜ
鳴門秘帖:04 船路の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
立
常用漢字
小1
部首:⽴
5画
慶
常用漢字
中学
部首:⼼
15画
河
常用漢字
小5
部首:⽔
8画
岸
常用漢字
小3
部首:⼭
8画