“山千禽”の読み方と例文
読み方割合
やまちどり100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
ただ目をさえぎるものは、この人馬に驚いて、金色こんじきの中をしきりにけちがう飛天の山千禽やまちどりだけだった。
私本太平記:08 新田帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
だが——あまりよく似た音色ねいろでもあった。立慶河岸りっけいがしを流していたのを、川長の二階で聞いたあの音色。ほんとにソックリな節廻ふしまわし、曲もたしかに宗長流の山千禽やまちどり
鳴門秘帖:01 上方の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
そうした山千禽やまちどりの曲の叫びは、かれの目指す鳴門の海にもひびき剣山の世阿弥が夢にも通うであろう。
鳴門秘帖:03 木曾の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)