立前たちまえ)” の例文
「そんなに傍へ寄って来なくッても好い。そこでお嬶さん、愚庵の立前たちまえを引いて、お前さんに、小判で十両上げよう」
悪因縁の怨 (新字新仮名) / 江見水蔭(著)
忠「いえ困ると申しても職人も居りますから、何うぞ斯うぞ致して居ります、なまじ親父に会いますと又かく申しますから、立前たちまえに手紙でくわしく云ってやります、どうかわたくしだけはお邪魔でもお供を」
菊模様皿山奇談 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)