がま)” の例文
山の傾斜面を利用して少くも十五、六、多くて二十四、五の室を有ったのぼがまを建てる。特に豪奢ごうしゃなのはその屋根である。瓦がお手のものだからである。
雲石紀行 (新字新仮名) / 柳宗悦(著)
壒嚢抄あいのうしょう』に「元三のお薬温むたたらなどは世の始めの物なりしが云々」とあり(和訓栞)、肥前北部で陶器がまに用いる一種のまきを今でもタタラギという(佐賀県方言辞典)。
地名の研究 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
室というのは傾斜面に設けた細長いのぼがまを幾つかに仕切ったものを指します。各〻の室に各〻の屋根がつきます。それが全部上釉うわぐすりのある赤瓦なのですから見事なものであります。
手仕事の日本 (新字新仮名) / 柳宗悦(著)