窯元かまもと)” の例文
お茶人の浅田屋総兵衛がお預かりして懇意な窯元かまもと修繕なおしに廻すはずだったのが、浅田屋の土蔵の中で、いつの間にやら紛失してしまったのです。
その時東京の新聞などでは、九谷焼の窯元かまもとが全滅した、当分九谷焼を産出することは出来ぬだろうなどと書いていた。
九谷焼 (新字新仮名) / 中谷宇吉郎(著)
壺の絵を見せて、こんな壺を扱ったことはなかったかとたずねると、窯元かまもとのおやじは、古今を含めて、呂宋にあるかぎりの壺はみな知っているつもりだが
呂宋の壺 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
「どう致しまして、立派な渡世看板とせいかんばんがあります。大名屋敷で使う唐草瓦からくさがわら窯元かまもとで、自然、部屋の者も多いところから、半分はまアそのほうにゃ違いありませんが」
鳴門秘帖:01 上方の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
絵師兆二郎は元よりただの細工人さいくにんではない。加賀大聖寺かがだいしょうじの武人の血をうけ父は九谷陶くたにすえ窯元かまもとである。
増長天王 (新字新仮名) / 吉川英治(著)