突調子とっぴょうし)” の例文
夜中過ぎて、突然、硝子ガラスの表に思いッ切りきずを付けるような無気味な歯ぎしりが起ったり、寝言や、うなされているらしい突調子とっぴょうしな叫声が、薄暗い「糞壺」の所々から起った。
蟹工船 (新字新仮名) / 小林多喜二(著)
其処あこから生きて帰れたなんて、神助け事だよ。有難かったな! んでも、この船で殺されてしまったら、同じだべよ。——何アーんでえ!」そして突調子とっぴょうしなく大きく笑った。
蟹工船 (新字新仮名) / 小林多喜二(著)