“とっぴょうし”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
突拍子93.0%
突調子2.3%
途拍子2.3%
飛拍子2.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
したがって突拍子とっぴょうしもない偉い人間すなわち模範的な忠臣孝子その他が世の中には現にいるという観念がどこかにあったに違ない。
文芸と道徳 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
夜中過ぎて、突然、硝子ガラスの表に思いッ切りきずを付けるような無気味な歯ぎしりが起ったり、寝言や、うなされているらしい突調子とっぴょうしな叫声が、薄暗い「糞壺」の所々から起った。
蟹工船 (新字新仮名) / 小林多喜二(著)
其処あこから生きて帰れたなんて、神助け事だよ。有難かったな! んでも、この船で殺されてしまったら、同じだべよ。——何アーんでえ!」そして突調子とっぴょうしなく大きく笑った。
蟹工船 (新字新仮名) / 小林多喜二(著)
四、五年成金熱に浮かされているうち、講和条約が締結され一時下った相場はまた暫く途拍子とっぴょうしもなく絶頂に達したかと思うとたちまちにしてまた崩落ぼうらくした。
雪解 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
私の空想は飛拍子とっぴょうしもないことを言い出す。と、浜子は咄嗟とっさ
朱絃舎浜子 (新字新仮名) / 長谷川時雨(著)