稲倉いなぐら)” の例文
「見たよ。稲倉いなぐらも、武器倉も、……が、たいがい、こんな事だろうとは、おれも都にいるうちから、察していた。意外とは思わない」
平の将門 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
狐などのしわざにやと思へば、かく荒れ果てぬれどもと住みし家にたがはで、広くつくせし奥わたりより、はしの方、稲倉いなぐらまで一一七好みたるままのさまなり。
端の方の稲倉いなぐらまで、かつて自分の好みで造ったままの様子をしている。