秘咒ひじゅ)” の例文
彼は州城内の一霧谷観むこくかんがくのある堂の真ン前にたたずんで、虚空こくうを仰いでいたのであり、師から授かった“五雷天罡ごらいてんこう”の秘咒ひじゅ気魂きこんらしていたのだった。
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
この蛇神の執念は、いかにも強く深くござって、いかなる秘咒ひじゅをもっても、それをとくことはなし難い。
顎十郎捕物帳:15 日高川 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)