祖父おじいさん)” の例文
わたしはそう思うの。曾祖父ひいじいさん祖父おじいさんはきっと十四両秤をつかったんですよ。普通の秤に掛ければ、せいぜい九斤か八斤くらいのものです
風波 (新字新仮名) / 魯迅(著)
我れ死んだら老いたる祖父おじいさんいとけない妹はいかに歎くであろう、しかしこの瞬間に於いて我が死を止めてくれる者がないから仕方がないのだ。
愛か (新字新仮名) / 李光洙(著)
その頃の人たちが、紙へかいてくれた絵話えばなしのような絵が沢山あったのを、祖父おじいさんが丹念にとっておいてくれたのだが、どうしてしまったかなあ。
アンポンタンはこの祖父おじいさん歿後ぼつご、母が嫁して来たので、生きていた日は知らないが、善良な小市民の見本であったらしい。
ある夜押込みがはいって、祖父おじいさんの頬っぺたを白刃しらはたたいて起した。祖母は小さな声でみんな出してやれといった。
だが、祖父おじいさん祖母おばあさんを信頼している。早く出してやれといったが——祖父は頭の上の、階下したから荷物をあげおろしするためにつくってあるの子に、階下の様子をのぞいている祖母の眼を感じた。