磐余いはれ)” の例文
鴨がを聞いたのだつけ。さうだ。訳語田をさだの家を引き出されて、磐余いはれの池に上つた。堤の上には、遠捲きに人が一ぱい、あの萱原、そこの矮叢ぼさから首がつき出て居た。
死者の書:――初稿版―― (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
ももつた磐余いはれいけかも今日けふのみてや雲隠くもがくりなむ 〔巻三・四一六〕 大津皇子
万葉秀歌 (新字新仮名) / 斎藤茂吉(著)
もゝつたふ 磐余いはれノ池に鳴く鴨を 今日のみ見てや 雲隠りなむ
死者の書:――初稿版―― (新字旧仮名) / 折口信夫(著)